「えー、それではよろしいでしょうか。今回、新商品の企画提案をさせてもらいます藤本あつしと言います。初めてなもので、どうぞお手柔らかにお願いします」そう言うと、会議室全体から、かすかな笑いが起きた。
山下課長が、そんなのはいいから。といった感じで、まばたきをした。
早く次に進めということだろう。
私は、電気を消すように同僚に合図をすると、天井から吊るしてある大きな白いスクリーンを見た。
「今回、提案させていただきます新商品チョコミラクルは、小学校高学年をターゲットとした……」
説明するごとに、用意しておいた画面を白いスクリーンに映していく。
私が製菓会社に入社した理由は、二つある。
一つは、子どもが好きだから。
もちろん、お菓子は子どもだけが食べるものではない。
しかし私は、昔からあるロングセラーのお菓子を食べると、子どもの頃を思い出す。
そんなお菓子を私も作ってみたいと思っている。
そしてもう一つは、あの頃のことを忘れたくなかったから…… 続きを読む
山下課長が、そんなのはいいから。といった感じで、まばたきをした。
早く次に進めということだろう。
私は、電気を消すように同僚に合図をすると、天井から吊るしてある大きな白いスクリーンを見た。
「今回、提案させていただきます新商品チョコミラクルは、小学校高学年をターゲットとした……」
説明するごとに、用意しておいた画面を白いスクリーンに映していく。
私が製菓会社に入社した理由は、二つある。
一つは、子どもが好きだから。
もちろん、お菓子は子どもだけが食べるものではない。
しかし私は、昔からあるロングセラーのお菓子を食べると、子どもの頃を思い出す。
そんなお菓子を私も作ってみたいと思っている。
そしてもう一つは、あの頃のことを忘れたくなかったから…… 続きを読む
